小型原子炉(SMR:小型モジュラー原子炉)に力を入れている、または今後関与する可能性が高い電力会社の「まだ割安・格安な電力株」について

小型原子炉(SMR:小型モジュラー原子炉)に力を入れている、または今後関与する可能性が高い電力会社の「まだ割安・格安な電力株」について はじまり

小型原子炉(SMR:小型モジュラー原子炉)に力を入れている、または今後関与する可能性が高い電力会社の「まだ割安・格安な電力株」について

小型原子炉(SMR:小型モジュラー原子炉)に力を入れている、または今後関与する可能性が高い電力会社の「まだ割安・格安な電力株」について、アメリカおよびアメリカ以外の状況をまとめます。


アメリカのSMR関連電力株

SMR開発・普及を推進している主な電力会社・関連企業

  • Tennessee Valley Authority (TVA)
    • TVAはBWRX-300(GE Hitachi Nuclear Energy)の導入を目指し、連邦政府の助成金申請をリードしています18
    • ただし、TVAは非上場の公営企業なので株式は存在しません。
  • Duke Energy (NYSE: DUK)
    • BWRX-300の設計・認可の推進に投資しており、SMR導入の有力候補18
    • ただし、DUKは大型ユーティリティで、割安度は中程度~やや割安程度です(2025年時点で特別に割安とは言い難い)。
  • American Electric Power (NYSE: AEP)
    • インディアナ州のサイトでBWRX-300導入を検討中18
    • こちらも大型ユーティリティで、割安度は標準的~やや割安。
  • NuScale Power (NYSE: SMR)
    • SMRの設計・開発を手がける唯一の上場企業(SMRはティッカーシンボル)。
    • 米国原子力規制委員会(NRC)の設計認証を取得済みで、SMR分野のリーダー67
    • ただし、SMR自体はまだ商用化の途上で、株価は高リスク・高ボラティリティな新興成長株に分類されます。
  • Oklo Inc. (NYSE: OKLO)
    • 次世代SMR(高速炉)を開発する上場企業27
    • こちらも新興成長株で、割安度や安定性は低いです。

割安・格安な電力株(ユーティリティ)の一例

  • Edison International (NYSE: EIX)
    • Morningstarの価格/公正価値が0.64と大幅に割安4
    • ただし、SMRには直接関与していません。
  • Portland General Electric (NYSE: POR)
    • 価格/公正価値0.83、やや割安4
    • SMRへの直接関与は未確認。
  • Eversource Energy (NYSE: ES)
    • 価格/公正価値0.85、やや割安4
    • SMRへの直接関与は未確認。
  • The AES Corporation (NYSE: AES)
    • 価格/公正価値0.87、やや割安4
    • SMRへの直接関与は未確認。
  • PG&E Corporation (NYSE: PCG)
    • 価格/公正価値0.89、やや割安45
    • SMRへの直接関与は未確認。

まとめ
SMRに直接関与している上場電力会社はDuke EnergyやAmerican Electric Powerなど大型ユーティリティが中心で、いずれも「格安」とは言い難い水準です。割安な電力株(Edison Internationalなど)はSMRにはあまり関与していません。SMR分野の新興成長株(NuScale、Oklo)は高リスク・高ボラティリティです。

アメリカ以外のSMR関連電力株

  • カナダ
    • Ontario Power Generation(OPG)はBWRX-300導入を進めており、SMRのパイオニア的存在ですが、非上場です。
    • カナダの上場ユーティリティ(例:Hydro One、TransAlta)はSMRへの関与は限定的。
  • イギリス
    • Rolls-RoyceがSMR開発を進めており、上場していますが、純粋な電力会社ではありません。
  • ロシア
    • RosatomはSMR(浮体式原子炉)を既に実用化していますが、上場していません3
  • その他
    • フランス・EDF、韓国・KHNPなどもSMR開発に関与していますが、上場している純粋な電力会社は少なく、また「格安」とは言い難いケースが多いです。

結論

  • アメリカで「SMRに力を入れそうな電力会社の割安株」は、現時点では存在しにくい状況です。
    • SMRに積極的な大型ユーティリティ(Duke Energy、AEP)は割安度が標準的。
    • 割安な電力株(Edison Internationalなど)はSMRにはあまり関与していません。
    • SMR新興株(NuScale、Oklo)は高リスク・高ボラティリティ。
  • アメリカ以外でも、SMRに積極的な上場電力会社で「格安」な株はほとんどありません。
    • カナダ・イギリス・ロシアなどもSMR開発は進んでいますが、上場している純粋な電力会社や「格安」株は見当たりません。

SMR分野への投資を考える場合、新興成長株(NuScale、Oklo)か、SMR関連のサプライチェーン企業(BWX Technologiesなど)に注目するのが現実的です。

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